結論から書きます。自社がAIにどう説明されているかは、無料で確かめられます。やることは4つです。条件をそろえる。同じ質問を使う。複数のAIに聞く。出典を記録する。
この4つを守らないと、たまたま出た1回の答えに振り回されます。AIの答えは、ログインしているか、過去にどんな会話をしたかで変わるからです。この記事では、各AIの公式ヘルプで確かめた事実をもとに、手順と注意点をまとめました。
同じ質問でも、聞く人によって答えが変わることがあります。各社の公式ヘルプにも、その仕組みが書かれています。
自社の担当者が普段からAIで自社のことを調べていると、AIがその前提を持ったまま答える可能性があります。お客さんが見ている答えと、あなたが見ている答えは同じとは限りません。だから「条件をそろえる」が最初の一歩です。
2026年10月3日時点で、各社の公式ヘルプを開いて確かめた内容です。画面の名前やメニューの場所は、更新で変わることがあります。
| AI | ログインなしで使えるか | ウェブ検索 | 出典の出方 | 履歴やメモリを外して聞く方法 |
|---|---|---|---|---|
| ChatGPT(chatgpt.com) | 対応地域ではアカウントなしで試せる | ログインしていない人も使える | 回答内の引用。「Sources」ボタンで、引用元と関連リンクが一覧で出る | 一時チャットで「パーソナライズなし」を選ぶと、メモリ・カスタム指示を使わない |
| Gemini(gemini.google.com) | 一部の機能は使える。地域や端末によっては使えない | ログインなしで検索を参照するかは確認できなかった | 回答の下か本文中の「Sources」ボタン。押すと横にリンクが出る。出典が付かない回答もある | 一時チャット(ログインが必要)。メモリは設定でオフにできる |
| Google検索「AIによる概要」 | 日本では「すべてのユーザー」に提供と記載 | 検索結果の中に表示される | 裏付けとなるウェブページへのリンク | ログイン状態による違いの説明は確認できなかった |
| Google検索「AIモード」 | 日本・日本語に対応。ログインなしで使えるかの明記は確認できなかった | 質問を小さく分けて同時に検索する仕組み | ウェブへのリンク。自信が低いときはリンクの一覧で返すこともある | 検索の履歴とパーソナライズを有効にしていなければ、過去の検索を使った個人向けの答えにはならない |
| Claude(claude.ai) | ログインが前提。ログインなしで使える旨の記載は見当たらなかった | 無料プランでも使える。チャット画面の「+」から「Web search」をオンにする | 回答に出典への直接の引用とリンクが付く | incognitoチャット。既存のメモリを使わず、履歴にも残らない(全プラン) |
| Perplexity | 一部の機能は使える。Pro検索や会話の保存はサインインが必要 | 検索が前提のサービス | 番号付きの引用で出典にリンク | incognitoでは、メモリと過去の検索は常にオフ |
表から分かることは3つです。
質問は毎回同じ文面にします。言い回しが違うと、答えの違いがAIのせいなのか質問のせいなのか分からなくなるためです。〇〇の部分を自社の名前に置き換えて、コピーして使ってください。
1. 会社の概要
株式会社〇〇(所在地の市区町村)はどんな会社ですか。わかる範囲で教えてください。情報源のURLも示してください。
2. 事業内容
株式会社〇〇の主な事業内容と、提供しているサービスや商品を挙げてください。それぞれ出典を付けてください。
3. 代表者
株式会社〇〇の代表者は誰ですか。役職名と、その情報の出典も教えてください。
4. 所在地と設立
株式会社〇〇の本社所在地と設立年を教えてください。情報源のURLも示してください。
5. 同業他社との比較・推薦される場面
〇〇市で〇〇(自社の業種やサービス)を頼める会社を3社挙げて、それぞれの特徴を比べてください。
1〜4は、AIが自社を正しく知っているかを見る質問です。5は、お客さんが社名を知らずに探したとき、自社が候補に出るかを見る質問です。5では社名を入れないのがポイントです。
社名だけで聞くと、同じ名前の別の会社と混ざることがあります。所在地や業種を書き添えると、取り違えが減ります。逆に、取り違えが起きたこと自体が大事な記録になります。
答えは画面を閉じると消えます。表計算ソフトに1回ずつ残してください。見本はこの形です。
| 日付 | AI | ログイン有無 | 質問 | 答えの要約 | 出典URL | 間違い |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026/10/03 | ChatGPT | なし | 3. 代表者 | 代表者名を前任者で回答 | (回答に出たURLをそのまま貼る) | 代表者が古い。出典は数年前の記事 |
| 2026/10/03 | Claude | あり(incognito・検索オン) | 4. 所在地と設立 | 所在地は正しい。設立年は「不明」 | (同上) | 設立年が答えられていない |
| 2026/10/03 | Perplexity | なし | 5. 比較・推薦 | 3社挙がり、自社は入らず | (同上) | 自社が候補に出ない |
上の行は記入のしかたを示すための例で、実際の調査結果ではありません。
記録で大事なのは「出典URL」の列です。間違いの中には、ネット上の古い情報や、別の会社の情報を拾ったことで起きるものがあります。どのページを読んで答えたかが分かれば、直す場所も分かります。自社サイトの古いページなのか、求人サイトの掲載なのか、まったく別の会社のページなのか。対策は出典ごとに違います。
条件がばらばらだと、記録を並べても比べられません。次の5つを守ってください。
ログインしない。 ログインなしで使えるAIは、ログアウトした状態か、ブラウザのシークレットウィンドウで聞きます。お客さんの多くは、あなたの会社について何の履歴も持っていないからです。
履歴とメモリを切る。 ログインが必要なAIでは、ChatGPTなら一時チャットの「パーソナライズなし」、Claudeならincognitoチャットを使います。Geminiの一時チャットは、覚えてほしくない話をするための機能と案内されています。ただ、カスタム指示の扱いまでは確認できませんでした。気になる場合は、設定でメモリとカスタム指示をオフにしてから聞くと安心です。
毎回新しい会話で聞く。 同じ会話の中で続けて聞くと、前の質問と答えが次の答えに影響します。質問1つにつき会話1つにします。
同じ日にまとめて測る。 AIが参照するウェブの情報は日々変わります。ChatGPTとGeminiを別の週に測ると、違いがAIの差なのか時期の差なのか分かりません。全部のAIを同じ日に回します。
同じ質問を複数回聞く。 AIの答えは、同じ質問でも毎回少しずつ変わります。GoogleもAIによる概要とAIモードのヘルプで、質問の言い方を変えて何度か聞くことや、大事な情報は複数の場所で確かめることを勧めています。1つの質問を少なくとも2〜3回聞いて、毎回出る間違いと、たまに出る間違いを分けて記録してください。毎回出る間違いほど、直す優先度が高くなります。
もう一つ付け加えると、AIの答えには間違いが含まれることを各社自身が認めています。GoogleはAIによる概要について、まちがえることがあると明記しています。だからこそ、自社について何が言われているかを定期的に見ておく価値があります。3か月に1回など、時期を決めて同じ手順で測ると、変化が追えます。
ここまでの手順は、どれも無料でできます。ただ、5つのAIに5つの質問を数回ずつ聞いて記録するのは、通常の業務と並行すると重い作業です。AI会社台帳では、社名とURLをお送りいただくだけで、同じ考え方で測った結果を無料でお届けしています。ログインの有無や日付など、どの条件で測ったかも明記します。自分で測った結果と見比べる材料としても使えます。詳しくは無料診断のご案内をご覧ください。
公式ヘルプで確認できなかった点:Geminiをログインなしで使うときにウェブ検索を参照するか/Google「AIによる概要」がログイン状態で変わるか/Google「AIモード」をログインなしで使えるかの明記/Gemini一時チャットでカスタム指示が使われるか。
社名とURLだけで、測定条件を明記した結果をメールでお届けします。電話営業はしません。
無料で測る →